競技マッププールにAnubisが入った経緯

インタビュー ゲームプレイ

t f B! P L

先日のアップデートでValveは競技マッププールにAnubisを追加しました。そこでdexertoはマップのクリエイターにインタビューを行いました。クリエイターであるRoald氏によると、ValveからAnubisに関する権利を買いたいと連絡が届いたそうです。




もともとAnubisは2020年にRoald氏、Jakuza、jd40氏によって作成されたコミュニティーマップです。

今年の9月10日、Anubisの権利を購入したいというValveからのメッセージが届きました。最初は詐欺の類かと思いましたが、Jakuzaとjd40に連絡を取り、マップを買収して競技マッププールに置きたいというValveのメールを受け取ったかどうか尋ねました。そして連絡を重ねていくうちに現実的な話だと感じました。

 

Valve社と合意に達した後、3人はこのニュースを内緒にしていました。Valveからの正式な発表があるまで、長い間、苦渋の思いで待っていたに違いありません。

そして11月18日、Valveはついに、FPS史上最も象徴的なマップであるDust2の後継として、競技マップにAnubisを追加すると発表しました。



このマップは、クリエイターであるVolcano氏 (現在はValorantのゲームデザイナー責任者)、FMPONE氏、penE氏が作成したCacheに続き、コミュニティ製のマッププールで2番目に競技マップとなりました。


プロのチームがプレイをする事になるので、自分たちが作ったものを受け取られるか怖かったです。でも怖いというか、ほとんどポジティブな気持ちでした。実際問題プロがこのマップをプレイするのは本当に楽しみだし、彼らがこのマップでどんな戦略を作るのかとても楽しみです。


Anubisができるまで 

Anubisの開発は2019年6月に始まりました。MapcoreとFACEITが共同で行った15,000ドルをかけたコンテストの参加をきっかけに生まれました。




Roald氏は、2017年のヒット作「Assassin's Creed Origins」の世界観をマップのキーコンセプトとしました。そして古代エジプトに関するリサーチを開始したそうです。

当初はひとりで制作をしていましたが、開発のごく初期にJakuzaが加わり、モデルやテクスチャなどマップのアセット制作を行いました。しばらくして、コンテストに優勝した経験を持つjd40を迎え入れ、再び3人チームとして作成に取り掛かり、2018年10月に完成しました。

Roald氏は、初期のレイアウトやテクスチャのないスクリーンショットなどのプロジェクトに関する最新情報を定期的に投稿し、マップクリエイター仲間に意見を求めていたのだそうです。

2020年1月30日、Anubisは正式にリリースされ、CS:GOのワークショップに追加され、だれでもダウンロードできるようになりました。3月には、同コンテストの優勝者として発表され、クリエイター3人組に7,500ドルの賞金が贈られました。



そしてAnubisはゲーム内でも実装されます。当初Scrimmageモード(ランク外のマッチメイキングゲーム)だけでしたが、わずか10日でScrimmageモードからCompetitiveモードへ移行しました。


マッププールの見直し 

2020年、すでにAnubisがいつか競技マッププールに追加されるのではないかという噂がありました。理由としてはAnubisが何ヶ月もCompetitiveモードに残り、2021年5月にゲームから削除されただけで、この憶測はさらに強まりました。

Roald氏はこれで終わりだと思っていました。しかし、2022年8月、CSGOの10周年を前に出たアップデートの一部として、AnubisがCS:GOに(BreachとTuscanとともに)再追加されたことで、噂が再発しました。

そうしていたらValveからメールが届いたんです

人気キャスターでMapcoreコンテストの審査員でもあるJames Bardolph氏が10月5日に競技マッププールにAnubisを検討するようValveに呼びかけるようなツイートをしていました。そのとき既に裏ではAnubisの売却についてValveと交渉していたのです。




Anubisへの様々な意見


 

Anubisが人々に受け入れられ、楽しまれるという点では、vertigoやancient、overpassを凌駕するのに時間はかからないと思います。


Anubisに対するコミュニティの反応は様々で、プロプレイヤーの間でも、マップを試す前から批判している人もいます。長くCSGOで遊んでいたプレイヤーはこういった変化に対して抵抗があり、長らく人気であったDust2がマッププールから外れるという事実を受け入れるのは難しかったかもしれません。

例えばHeroicのコーチであるXiztは、チームとしてDust2を永久にプレイしないとしていた状況にとってAnubisの追加は「良いこと」だと述べています。同時に、このマップはここ数週間で、一部のプロプレイヤーに浸透したようです。


BLAST Premier World Finalでは、Tier1としてAnubisを見る初めての機会となりました。様々なチームがAnubisを受け入れ、実際に多くの試合でピックをされていました。来年の5月にはBLAST.tv Paris Major 2023を控えています。今後のプロチームによるピックや戦術がどう変化していくか楽しみです。

Popular Posts

検索

QooQ